需要や将来性などの理由から人気の職業の一つである、システムエンジニア。小学生による「なりたい職業ランキング」でも、常に上位です。
しかしシステムエンジニアの求人を見ると、「実務経験」を必須条件に定めている企業が9割を占めます。「経験がないけどシステムエンジニアになんてなれるのかな…。」と不安に思う方もいるでしょう。
今回の記事では、未経験・文系・スキルゼロでもシステムエンジニアになる方法や必須スキル、年収相場や将来性をご紹介します。
ITスキルゼロからシステムエンジニアを目指すなら、まずはエンジニアに必要な基礎技術であるプログラミングの学習から始めるのがおすすめです。
活学ITスクールでは、エンジニアとして必要なスキルを学べるカリキュラムをご用意しています。プロの講師からの手厚いサポートが受けられる上、転職支援も行なっているので、エンジニアを目指す方はぜひご活用ください。
システムエンジニアになるための方法を解説!
ここからは、システムエンジニアになる方法を以下の2パターンに分けて解説します。
- 新卒でシステムエンジニアになるには
- 他の業種からシステムエンジニアになるには
新卒でシステムエンジニアになるには
新卒からシステムエンジニアになる方法は、以下のとおりです。
- インターンを経験する
- CAB(適正評価テスト)を行う
- 在学中にプログラミングを学ぶ
- オリジナルのポートフォリオを作る
- 面接対策を行う
- 面接ではやる気とコミュニケーション能力をアピール
「実務経験者が求められるIT転職で新卒は受かるの?」と疑問をもつ方もいますが、受かる可能性が高いです。IT業界は若い人材を欲しがっているため、経験がなくても、やる気と若さでポテンシャル採用もあり得ます。
インターンやCAB対策を行って、面接での会話パターンを増やしておくのが効果的でしょう。
他の業種からシステムエンジニアになるには
他の業種からシステムエンジニアになるための方法は、以下のとおりです。
- 在職中にプログラミングを習得する
- オリジナルのポートフォリオを作る
- 余裕があれば資格の取得も検討する
- プログラミングの副業で小さく実績を作る
- ポートフォリオと実績を武器に、積極的にIT企業へ応募
他の業種から心機一転、システムエンジニアに転向する方も少なくありません。
このケースで大切になるのは、面接に対する前準備です。プログラミング習得はもちろん、ポートフォリオや実績、あわよくば資格など、アピールできるものを増やすほど有利になることは間違いないでしょう。
年齢的に少しでも早く転職したい場合でも、ポートフォリオか実績のどちらかは必須です。もしくは、「ポートフォリオ制作や資格取得を支援してくれるプログラミングスクール」などの選択肢もあります。
プログラマーからシステムエンジニアになるには
プログラマーからシステムエンジニアになる方法は、以下のとおりです。
- 社内の先輩SEや上司と良好な関係を築く
- 実際の現場を見て上流工程を学ぶ
- プログラミング以外の知識とスキルを身につける
- やる気と知識の担保として資格を取得する
- システムエンジニアになりたい旨交渉する
プログラマーとシステムエンジニアの違いは以下のとおりです。
- システムエンジニア→顧客との対話、要件定義、仕様書作成、プログラムのテスト、保守・運用などを行う
- プログラマー→仕様書をもとにプログラムコードを書く
すでにプログラマーとして働いているのであれば、システムエンジニアへの転向は十分に現実的です。まずは日頃から社内の先輩SEや上司と良好な関係を作り、実際の現場の上流工程を学びましょう。
その中で、コミュニケーション・交渉力やマネジメント能力を身につけ、上司にシステムエンジニアになりたい旨の交渉を行うことです。
システムエンジニアを目指すメリット
システムエンジニアを目指すメリットは、以下の通りです。
- 専門スキルが身につき手に職をつけられる
- 独立や起業がしやすい
- やりがいやものづくりの楽しさを感じられる
それぞれ具体的に解説します。
専門スキルが身につき手に職をつけられる
専門スキルが身につき、手に職が得られることが、システムエンジニアのメリットとなります。
システムエンジニアは専門職なので、日々の業務を通じてスキルアップしている実感が得られることが魅力です。日々の業務経験によって、プロジェクトの進行やプログラミング、仕様書作成などのスピードや効率も向上します。
また業務で培ったスキルは紛れもなく「手に職」なので、そのスキルは会社を離れてもさまざまな場面で活かせる点もメリットでしょう。
独立や起業がしやすい
独立や起業がしやすくなることも、システムエンジニアを目指すメリットとして挙げられます。
システムエンジニアで身につけられるスキルは、会社や業種にかかわらず、さまざまな場面で活かせるためです。たとえばプログラミング言語「JavaScript」を習得していれば、独立した後もJavaScript関連のプログラミング案件に対応できます。
さらにシステムエンジニアのスキルがあれば、受託プログラマーを目指したり、自分でサービスを立ち上げるなど、個人事業主として起業することも可能です。
ゆくゆく自由な働き方につながる点も、システムエンジニアのメリットでしょう。
やりがいやものづくりの楽しさを感じられる
やりがいやものづくりの楽しさを感じられることも、システムエンジニアを目指すメリットとなります。
顧客の悩みや要望を細分化し、自らのアイデアでシステムを考え、それがシステムとして形になっていく楽しみはシステムエンジニアならではの魅力です。またそれを顧客が便利に使ってくれて、業務に欠かせないものと喜んでもらえれば、大きなやりがいとなるでしょう。
もともとものづくりが好きな人や、やりがい・達成感を味わいたい方には、システムエンジニアはおすすめです。
システムエンジニアになるための必須スキル
システムエンジニアになるには、主に以下の3つのスキルが必要です。
- プログラミングスキル
- コミュニケーションスキル
- マネジメントスキル
それぞれ、具体的に解説します。
プログラミングスキル
プログラミングスキルは、システムエンジニアには必須のスキルです。
システムエンジニアは仕様書を作成する必要があります。この仕様書は、プログラミングのスキルや経験がないと、書くのが難しいからです。
そのためシステムエンジニアは、プログラマーのような下流工程の理解も必要になります。
コミュニケーションスキル
システムエンジニアに必須のスキルに、コミュニケーションスキルもあります。
ヒアリングの際、顧客が求める要望を相違のないよう汲み取らなければならないためです。またシステムエンジニアが顧客に提案する際も、どのようなシステムで課題を解決するのか、理解できるよう説明しなければなりません。
ここで認識があいまいなままプロジェクトに着手すると、顧客が求めていないシステムが出来上がったり、大幅な出戻りが発生するリスクがあります。
システムエンジニアには聞く力と伝える力、その両方が必要です。
マネジメントスキル
マネジメントスキルも、システムエンジニアに必須のスキルとなります。
システムエンジニアは、顧客との窓口でありながら、プロジェクトの進行管理、メンバーへの指示出しも行うためです。
プロジェクトメンバーの状況も考えつつ、臨機応変に判断し、的確な指示を出すことがシステムエンジニアの仕事です。そのためプロジェクトの成否は、システムエンジニアのマネジメントで決まるといっても過言ではないでしょう。
システムエンジニアになるためのスキルを身につける方法
システムエンジニアになるために必要なスキルを身につける方法は、主に以下の3つです。
- IT系の専門学校に通学する
- 独学で学習する
- プログラミングスクールを利用する
それぞれ詳細に解説します。
IT系の専門学校に通学する
IT系の専門学校では、プログラミングやシステム開発に必要な基礎知識を体系的に学べます。実践的なカリキュラムが組まれているため、即戦力としてのスキルを身につけやすいです。
また、企業との連携が強い学校も多く、インターンシップを通じて実務経験を積む機会も得られます。卒業後には即戦力として活躍できるシステムエンジニアを目指せるでしょう。
ただ、授業時間が決まっていて融通が利きにくい点はデメリットです。仕事やプライベートで忙しい人は、学習を進めにくいでしょう。
独学で学習する
システムエンジニアに必要なプログラミングやシステム開発の基礎は、書籍や学習サイトを活用すれば独学でも身につけられます。
独学の最大のメリットは、自分のペースで学習を進められる点です。仕事をしながらスキルを身につけたい人に適しています。
また、他の学習方法に比べて圧倒的に費用が安い点も魅力の一つです。コストを抑えて学習したい人にもおすすめの方法といえるでしょう。
ただ、独学で学習を進める際は、高度な自己管理能力が求められます。明確な目標をもち、挫折しにくい環境を整えることが大切です。
プログラミングスクールを利用する
プログラミングスクールは、短期間で効率的にスキルを習得できる方法です。現役のエンジニアが講師を務めることが多く、実務に即したカリキュラムで学習を進められます。
さらに、スクールによっては就職サポートが充実している点も魅力です。卒業後のキャリア形成を支援してくれるスクールなら、転職への不安を抱くことなく学習に集中できます。
プログラミング未経験から短期間で転職を実現したいなら、活学ITスクールをご活用ください。プログラミングの基礎をアニメーションを用いてわかりやすく学べるカリキュラムをご用意しています。エンジニアとしてプロになりたいなら、ぜひご活用ください。
未経験・文系・スキルゼロでもシステムエンジニアになれるのか?
未経験・文系・スキルゼロでもシステムエンジニアになることは可能です。
たしかにシステムエンジニアは実務経験が求められます。実務を経験したことのある人のほうが当然、実力が伴っているためです。
とはいえ「まったく実務経験がない人はお門違い」かというと、そうでもありません。
近年は実務経験より、ポートフォリオのオリジナリティ、面接でのコミュニケーション能力、人柄などを採用基準とするIT企業が増えています。実際に完全未経験・文系・スキルゼロの状態から、システムエンジニアになった方も少なくありません。
このようにチャンスは十分にあるものの、決して「簡単」とは言い難いのも事実です。まずはプログラミングを習得してIT企業に飛び込み、必要に応じて資格やスキルを身につけるなど、いくつかのステップを踏まなければなりません。
プログラミングは挫折率も高いので、「プログラミング習得からIT企業に飛び込むまでが正念場」となるでしょう。
そもそもシステムエンジニアとは?と悩む方は先に以下の記事を読んでみてください。
システムエンジニアはなぜきついと言われるのか?
世間一般的に、よく「システムエンジニアはきつい」と言われることがあります。その理由は大きく、以下の2点です。
- スキルのアップデートが必要不可欠
- タイトな納期でシステムを納品しなければならない
ITの技術は日々、目まぐるしい進化を遂げています。技術トレンドも次々と変わるため、「1年前に主流だった技術なのに、もうほとんど使われてない」などのケースもあります。
新しい技術が出るたびにそれをインプットしていかなければ、時代に取り残されてしまいます。そのため現状維持を好む方にとっては、少し大変に感じるでしょう。
またシステムエンジニアは、タイトな納期にも対応する必要があります。
プロジェクトのはじめにスケジュールを組むものの、仕様変更やトラブルはつきものです。かといってあまりに納期に余裕をもたせるのも、相手がいる以上、好ましいことではありません。
そのため場合によっては夜中までの残業などを強いられることが、システムエンジニアが「きつい」と言われる原因でもあります。
きつさだけでなく、システムエンジニアの楽しさも知りたい方は以下の記事もあわせてご覧ください。
システムエンジニアの需要と将来性は?
システムエンジニアの需要・将来性はともに高いといえます。
理由の一つとして挙げられるのが、深刻なIT人材不足です。経済産業省が発表したデータによれば、現状が続くと2030年には約79万人のIT人材が不足すると予想されています。
また、AIや機械学習、クラウドサービスなどの最新技術の進化に伴い、IT需要もますます高まる見込みです。
エンジニアを目指す人は今後間違いなく増えますが、飽和する心配はないと考えてよいでしょう。
システムエンジニアの年収は?他業種と比較
システムエンジニアの平均年収は、約452万円前後となっています。
以下は転職エージェント「Doda」が2022年9月〜2023年8月の1年間のサービス登録者数の情報をもとに集計した、職種・職業分類別の平均年収ランキングです。
業種分類 | 平均年収 |
---|---|
専門職(コンサルティングファーム/専門事務所/監査法人) | 598万円 |
企画/管理系 | 543万円 |
営業系 | 456万円 |
技術系(電気/電子/機械) | 455万円 |
技術系(IT/通信) | 452万円 |
金融系専門職 | 452万円 |
技術系(建築/土木) | 432万円 |
技術系(メディカル/化学/食品) | 395万円 |
クリエイティブ系 | 383万円 |
販売/サービス系 | 334万円 |
引用:doda「平均年収ランキング(職種・職業別の平均年収/生涯賃金)【最新版】」
システムエンジニアは「技術系(IT/通信)」に該当しますが、他の業種と比較しても高い傾向であることがわかります。
こちらは近年のIT需要の拡大、およびIT人材の減少による影響もあるでしょう。
システムエンジニアの年収について詳しく知りたい方は以下の記事もあわせてご覧ください。
システムエンジニアへ転職成功しやすい人の特徴
システムエンジニアへの転職が成功しやすい人には、主に以下の特徴があります。
- 主体的にインプットができる
- 新しいトレンドや変化が好き
- デスクワークが苦にならない
それぞれ、具体的に解説します。
主体的にインプットができる
主体的にインプットができる人は、システムエンジニアへの転職に成功しやすいといえます。
わからないことに遭遇してもまずは自分で調べたり、どんなことも当事者意識で考えて行動できる人は、システムエンジニアに向いているでしょう。
誰かに言われないと動けなかったり、他力本願のスタンスでいる方は、システムエンジニアへの転職の可能性は下がります。
新しいトレンドや変化が好き
新しいトレンドや変化が好きな方も、システムエンジニア転職に成功しやすいでしょう。
ITの技術は日に日に目まぐるしく進化しています。そのためシステムエンジニアは、技術や知識のアップデートが欠かせないためです。
新しいトレンドや変化が好きな方なら自ら興味をもって学習できるため、システムエンジニアに向いているといえます。
デスクワークが苦にならない
デスクワークが苦にならない人も、システムエンジニア転職で成功しやすいでしょう。
ある程度システムエンジニアとしての才能があっても、デスクワークが合わずにやめてしまう方も少なくないためです。
システムエンジニアは他の業種と比較しても、座っている時間が長いです。移動が好きだったり積極的に身体を動かしたいタイプの方の場合、他の業種のほうが向いているかもしれません。
システムエンジニア転職にあると有利な資格
システムエンジニアに転職する際は、以下の資格があると有利です。
- 基本情報処理技術者試験
- CCNA
それぞれの概要を詳しく解説します。
基本情報処理技術者試験
基本情報技術者試験は経済産業大臣が認定している国家資格です。
取得すればIT技術者としての適性やスキルを証明できるため、未経験からシステムエンジニアを目指す方の登竜門のような位置づけです。
範囲が広く難易度も高いですが、ITに携わる方なら、一度は挑戦して損はないでしょう。
CCNA
CCNAはネットワーク機器大手である「シスコシステムズ」が運営する資格です。
CCNAを取得することで、ネットワークに関する高度な知識を幅広く保持していることが証明できます。出題範囲はネットワーク知識の基礎からシスコ社のシステムの使い方まで、広く網羅されているのが特徴です。
CCNA資格の取得を目指すなら、「活学ITスクール」の利用がおすすめです。「活学ITスクール」ではCCNA資格が無料で取得できるうえ、合格率も92%と高い水準を誇ります。
システムエンジニア転職成功率アップの目的で、CCNAを取得したい方はぜひ、活学ITスクールをご検討ください。
CCNAについて詳しくは以下の記事で解説しているので参考にしてください。
システムエンジニアになりたい人によくある質問
ここからは、システムエンジニアを目指す人によくある質問とその回答を紹介します。
- システムエンジニアになるには学歴が必要?
- 主婦でもシステムエンジニアになれる?
- システムエンジニアになるには何年かかる?
それぞれ、具体的に解説します。
システムエンジニアになるには学歴が必要?
システムエンジニアになるために、学歴は必須ではありません。
学歴よりもプログラミングスキルやITに関する知識が重視されるためです。また、大学が文系出身か理系出身かも基本的には問われません。
ただ、システムエンジニアには論理的思考力が求められます。そのため、学歴や学部によって学習スピードや仕事の速さ、正確さに差が生じる可能性はゼロではありません。
数学に親しんでいる理系出身の人は親和性が高く、比較的理解しやすいといえるでしょう。
主婦でもシステムエンジニアになれる?
主婦でもシステムエンジニアになることは可能です。プログラミングはオンラインで学習できるうえ、システムエンジニアは在宅ワークが可能な業務もあります。
プログラミングの基礎を学んで実際にシステムを開発する経験を積めば、十分に就職・転職を実現できるでしょう。
システムエンジニアになるには何年かかる?
システムエンジニアになるまでの期間は個人の学習ペースや背景によって異なりますが、5年以上かかることも珍しくありません。
とくに未経験者の場合、独学やオンラインコースを利用して基礎を固めた後、プログラマーとして実務経験を積む必要があります。
ただ、企業の研修制度を利用することで、システムエンジニアとして働きながらスキルの習得が可能です。働いて給料をもらいながらスキルを身につけられるため、すぐに転職したい人に適しています。
まとめ:システムエンジニアになるには、幅広い知識が必要!
未経験・文系・スキルゼロでもシステムエンジニアを目指すことは十分に可能で、実際に転職した方も少なくありません。
しかし一般的なシステムエンジニアの求人では、実務経験が求められることがほとんどで、なおかつ幅広い知識も必要です。
本記事で紹介したシステムエンジニアに必要な知識をしっかり身につけ、転職を成功させましょう。
未経験からシステムエンジニアを目指すなら、「活学ITスクール」をご活用ください。
初心者向けにプログラミングやネットワークの基礎を習得できる講座をご用意しています。アニメーション動画でわかりやすく学べるので、少し苦手かもと思っている人でも挑戦しやすいでしょう。
まずは何から始めたら良いかわからないという人もぜひ、お問い合わせください。